実際にワンコと暮らしてみると、思いどおりにいかないことや「イメージと違うなあ……」なんてことも出てくるもの。
「よその家ではどうしてる?」って、気になることはありませんか?
『飼い主さんに聞いてみた・リアル柴ライフ』では、
飼い主さんから教えていただく「うちではこうしてますけど?情報」をご紹介していきます。
今回は、25名の方から貴重な情報をいただきました。
愛犬との毎日をもっと楽しいものにするための、小さなヒントになりますように!
愛犬はブラッシングが好き?
お手入れ好きになってほしいけれど……
一緒に暮らす飼い主さんにとって、ワンコのお手入れは欠かせないもの。
でも「お手入れされる側」のワンコがどう思うかは……。
こればかりは、それぞれの好みの問題。
「大好き♥」というコもいれば、「できればブラッシングされたくない」というコもいます。
「ブラッシング好き度」の平均は5.52点
今回のアンケートの結果は、以下のとおり(回答数24)でした。
「お手入れ好き度」を10点満点で評価してもらったところ、「どれだけ遠回しに言ってもきらいです!」という「0点」から、「やめようとする飼い主さんを叱りたくなるぐらい大好きです」と思っていそうな「10点」まで、みごとにバラバラ。
あんまり意味ないよね……と思いつつ、せっかくなので平均値を出してみたところ、「5.52点」という結果になりました。
愛犬の「ブラッシング好き度」
ブラッシング大好き!なワンコのご意見
お手入れ大好き派① 小梅(♀3歳/山陰柴犬小梅さん)
※以下すべて、「ワンコのお名前/飼い主さんのお名前」の形で表記いたします。
「ブラッシング好き度」10点。
お手入れの基本は、スリッカー+ピンブラシ(アンケートには「トリミングブラシ」と記載)。
毎日10分ほどのブラッシングに加え、たまに「コロコロ」(カーペット掃除用の粘着テープ)でコロコロしているそうです。
写真は「帰省してきたおにいちゃん」にとかしてもらっているところ。
小梅は「たまに会う、ものすごくかわいがってくれる人」をよく知っているのだとか。
甘えと満足の表情が「お手入れ大好き」な気持ちを表してますね!
あ~気持ちいい。あと3時間、とかしてくれてもいいよ。
モデル/小梅 写真提供/山陰柴犬小梅さん
お手入れ大好き派② 福助(♂4歳)/福ちゃんの母ちゃんさん
「ブラッシング好き度」10点。
お散歩の後、庭でブラッシングするのが日課です。
スリッカー、ピンブラシ、コームなど、使うアイテムもいろいろ。
そして、福助も「コロコロ」愛用者!
コロコロで体全体をマッサージしてもらうのが大好きで、飼い主さんが洋服についた毛を取るためにコロコロを使おうとすると、「こっちもお願いしま~す」と頭を出してくるそうです。
飼い主さん、自分だけマッサージするなんて許しませんよ。 モデル/福助 写真提供/福助の母ちゃんさん
お手入れ大好き派③ エルヴィス&プレスリー/エルヴィスとプレスリーの中の人さん
「ブラッシング好き度」10点。
お散歩の後、人間のベビー用ウェットティッシュで体をふき、1日数回、人間用のコームでコーミングするのが定番メニューです。
とかしているうちに、うっとりして寝てしまうとか。
夜、寝る前に、「あの~、飼い主さん。ちょっとだけとかしてもらえませんか?」なんてお手入れを要求してくることもあるそうです。
そう言われたら、どんなに眠くてもやらないわけにはいきませんよね~。
エルヴィス(黒)とプレスリー(赤)の豪快な寝姿。これはおそらく、「お手入れしてもらいながら寝ちゃった♥」という場面ではない……ですよね? 写真提供/エルヴィスとプレスリーの中の人さん
ブラッシング大きらい!なワンコのご意見
お手入れ大きらい派 リン(♀10歳)/えみかさん
「ブラッシング好き度」0点。
抜け毛の量は「想像していたよりずっと多い」レベルですが、お手入れ時間の限界は1回あたり約5分。
「とにかくブラッシングぎらいで、逃げ回ったり、遊んでもらっていると思って暴れたりするので、何ともならないのです……」と、号泣する顔の絵文字を添えてコメントしてくれました。
ああ、本当にお疲れさまです。
日々のご苦労、お察しします。
こんなに女のコっぽくてかわいいのに、お手入れタイムには逃げて暴れるらしいです。
モデル/リン 写真提供/えみかさん
アンケートから見えてきた「コロコロ最強説」……?
ころん(♀6歳)/まめ子さんの場合
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柴犬に人気の「コロコロ」。本来の用途はお掃除ですよ、念のため。
← ブラッシング後のころん。「は~、気持ちよかった」と言っているのか。それとも「今日はコロコロなしか。あ~あ」とふて寝しているのか。
モデル/ころん 写真提供/まめ子さん
お手入れがきらいなのはなぜ?
お手入れが「不快感」とつながってしまっていることも
お手入れぎらいの理由は、「そもそも好きじゃない」ということがひとつ。人間と同様、ワンコにだって好みがありますから。
それに加えて、お手入れを中にイヤな思いやこわい思いをしたことがきっかけになっている場合もあります。
もちろん、飼い主さんが愛犬にわざといやな思いをさせるわけがありませんよね。
でも、お手入れに慣れていないうちに「ブラッシングされたときにちょっと痛かった」「がまんしなきゃいけない時間が長くてイラッとした」なんてことがあると、お手入れと不快感が頭の中でつながってしまいます。
また、「お手入れ中にたまたま大きな音がした」なんてアクシデントのせいで「お手入れ=こわい」と思い込んでしまう、なんてこともあるようです。
「さわられたくないところ」があるコも
パピーの頃に家族に迎えた場合、遊びなどの中で全身をさわることが大切だと言われています。
本能的にさわられたくないところがあるのは、人もワンコも同じ。
まずは「楽しい」「気持ちいい」という「快」の感覚と組み合わせて少しずつ慣らしていくことで、「おなかをさられてもいやなことは起こらない」などと学んでいくことができるわけです。
とはいっても実際は、「足はイヤ」「おなかは触るな!」なんてことが起こります。
これはもう、仕方がない! だって、イヤなんだもん。
ブラッシングされるのが好きじゃない部位は……
今回のアンケートで、圧倒的に多かったのが「おしり」(下の回答数は「のべ」です)。
ちょっと意外な結果でした。
ブラッシングをいやがる部位は?
モデル/あくび 写真提供/ねぎまるさん
「おしりはイヤです」派のワンコの声
「機嫌が悪いときにおしり、しっぽの付け根をブラッシングすると、いやな顔をする」(リキ♂2歳/れーのさん)」
「反抗が少なくてお手入れは楽だと思いますが、おしりをブラッシングしようとすると後ずさりします」(みどり♀5歳/柴犬みどりさん)
急所であるおなかや敏感な足先、しっぽなどをさわられたくない、というコは犬種を問わずいるけれど、「おしりはさわらないで!」というワンコってそれほど多くないような。
「さわられたくない」のではなく、「ブラッシングされたくない」ということかな? という気がします。
おしりをブラッシングされたくないわけ
いただいた回答の中に、ヒントになりそうなコメントがありました。
「首輪のまわりなど、毛がもつれているところをブラッシングする際、(ブラシに引っかかって)毛がブチブチッといくといやがります」(弥生♀1歳/友永清十郎さん)
柴犬の太もも~おしりは、抜け毛がたまるところ。
とかす際にブラシが引っかかりやすいため、毛が引っ張られたり、ブラシのピンが強めに当たってしまったりすることもありそうです。
そんな経験が、「おしりをとかされるのはイヤ!」という気持ちにつながっているのかもしれませんね。
ワンコがいやがるときはどうしてる?
愛犬がいやがることはしたくないけれど、ワンコ自身のためにもお手入れは必要。
「お手入れ大好き!」「全身とかしまくっていいよ♥」というコ以外は、どうしているのかな……?
保定のテクで勝負! 夜(♀1歳)/いすずさん
苦手部位は、足先とおしり。
足先をとかそうとするとちょっと逃げ、おしりをとかしはじめるとすぐに座ってしまうそうです。
対策として、足先は「お手」の状態で、毛の流れに沿って足先へむけてブラッシング。
おしりは、飼い主さんにおしりをむけた姿勢で両足の間から腕を入れ、おしりを下から支えるようにしてとかしています。
それでもいやがるときは……?
「おやつをあげてごまかします」。
賢い方法だと思います!
おしりをとかすときの姿勢。これなら座りにくいし、しっかり支えてもらうことでワンコの負担も軽くなるかも!
モデル/夜 写真提供/いすずさん
人数で勝負! あくび(♀10カ月)/ねぎまるさん
苦手部位は、首元や胸のあたり。
いやがるときは、「2人体制」で行うのだとか。
「だっこしたり、おやつやおもちゃで気を引いたりする役と、ブラッシングする役に分かれ、話しかけながら行います」。
お手入れ場面を想像するだけで、かわいすぎてニヤけちゃいますね。
「こんなに取れたよ、あくび」
「ご苦労さま。明日もだっこでお願いね」。
モデル/あくび 写真提供/ねぎまるさん
場所で勝負! ゆず(♀3歳)/べじさん
苦手部位は、おしりや足まわり。
基本的にケージの中などでブラッシングしていますが、いやがる部位は、「少し高さのあるせまいところ」……具体的にはふた付きごみ箱……にのせて「可動範囲を狭くして」とかしているそうです。
これって、トリミングサロンで、ワンコをトリミングテーブルにのせてケアするのと同じこと。
習慣にすることで「ここに乗ったらお手入れタイム」と理解し、静かにしているようになるかもしれませんね。
苦手部位をとかすときはごみ箱、いえ、一般家庭仕様のトリミングテーブルにのせてもらってます♥
モデル/ゆず 写真提供/べじさん
タイミングで勝負!
「寝ぼけてるすきを狙います」(リン♀10歳/えみかさん)
「窓の外を眺めているときに、さっとブラッシングします」(あんこ♀4歳、ツム♀3歳、クウ♀3歳/ママさん)
「いやがるおしりは、まず最初にケアしてしまいます」(小梅♀3歳/山陰柴犬小梅さん)
おやつやおもちゃで勝負!
「食べものでつって、気をそらせながらお手入れします」(もく♀1歳/ぺさん)
「お菓子をあげながらケアしてます!」(小町♀1歳/小町ママさん)
「そこまでいやがるわけではないですが、おやつをあげながらブラッシングします」(梅♀1歳/riinさん)
「カジカジできるおもちゃをかじらせながらケアします」(きなこ♀9カ月/きなこママさん)
お手入れさせてほしかったら、おやつを持っていらっしゃい!
モデル/小町 写真提供/小町ママさん
話し合いで勝負!
「機嫌が悪くて抵抗するときには、落ち着くまで待つか、落ち着かせるために話しかけたりします」(ゆず♀3歳/べじさん)
「声をかけながらブラッシングします」(リキ♂2歳/れーのさん)
飼い主さんパワーで勝負!
「お手入れに関しては、全体的に好きな部位がないです。押さえ込んで、強制的にします(笑)」(ぱん♀7カ月/おしゃるしゃまさん)
「強引に突き進む」(みどり♀5歳/柴犬みどりさん)
……勝負しない
「声がけしながら行いますが、いやがって逃げるときは“今日はもうおしまい”と言って終わりにします」(弥生♀1歳/友永清十郎さん)
「“お手入れはもういいでしょう”と、自分から離れていってしまう。大好きな歯みがきガムを食べるときは、前足で押さえてキープするくせに」(ジョン♂10歳/ジョン 柴犬さん)
「無理そうなときは、すぐにやめます」(むぎ♀1歳/柴犬mugi10さん)
「ブラッシングをいやがる肩より上の部分は、しない」(ペル♀3歳/コニさん)
「あきらめます」(律♂4歳/木村家のワン達さん)
落としどころを探りながらお手入れを
お手入れが好きではないコの場合、どんなやり方が正解か? は、ワンコの性格や飼い主さんとの関係、お手入れする際の環境や道具などによってもかわってきます。
ワンコの様子をよく見ながら、お互いに少しずつゆずり合っていけるのが理想です。
いやがることを無理強いすると、ワンコとの関係にひびが入る原因になることも。
最初からパーフェクトを目指すのではなく、のんびり構えて、「今できること」にほんの少しだけ上乗せしていってみてはどうでしょう?
ワンコの「ここまでならOK」の範囲を、じわじわ~っと広げていきましょう。
お手入れはほめながら5分まで あんこ(♀4歳)/ママさんの場合
「お手入れ好き度」5点。
無理やりブラッシングされるのはいやがるため、やさしくほめながらケアしているそうですが、1回あたり5分が限界だそうです。
「もうちょっと……」と、いつもよりしつこくしてしまったときは、スリッカーにやつあたり。「あなたのせいだからね!」と、持ち手の部分ををガリガリかじっていたそうです。
飼い主さんではなくブラシに当たるなんて、かわいすぎますねえ。
かわいい顔でとぼける「やつあたり犯」あんこと、証拠物件のかじられたスリッカー。
モデル/あんこ 写真提供/ママさん
飼い主さんの本音は「抜け毛ケアがたいへん!」ではなく……
柴犬は、犬界の「抜け毛王」とも言える犬種。
お手入れに関する飼い主さんたちの苦労は絶えません。 でも、抜け毛にまつわるあれこれも、柴犬と暮らす醍醐味のひとつ。
「お手入れがたいへんで~」なんて言いながらも、飼い主さんの本音は「抜けた毛までかわいい♥」ってところなんじゃないでしょうか。
オマケ♥ お手入れにまつわるナイスな小ネタ
使えなかった秘密兵器 きなこ(♀9カ月)/きなこママさん
きなこママさんが、これは便利! と購入したのが、抜け毛を吸引しながらブラッシングできるお手入れ用品。
小さな掃除機のような本体から伸びるホースの先に、ブラシを装着するしくみです。
でも……。
「さあ、使ってみよう!」とスイッチを入れたところ、音におびえたきなこがウン〇をもらしてしまったそう。
実はきなこ、びっくりするとウン〇をしちゃうクセが。
ちょっとものを落としただけで、プリプリ……なんてこともあるとか。
もう、かわいいんだから♥
とりあえず今は、先端のブラシ部分だけを使ってお手入れの練習をしているとか。
いつか使えるようになるといいですね!
もらしたのは私ですが、何か?
モデル/きなこ 写真提供/きなこママさん
ファーミネーターは待っていた ピエロ(♀4歳)/すけさん
お散歩に行った際、公園にファーミネーターを忘れてきてしまったすけさん。
公園には多くの人が出入りするため、なくしたものと思ってあきらめていたそうです。
でも3日後に行ってみると、置き忘れた場所にファーミネーターが!
「換毛期には1日1~2回のブラッシングが欠かせない」というすけさん。
頼れる相棒・ファーミネーターとの再会はとてもうれしかったことでしょう。
コラ、飼い主さん!
大切なファーミネーターを置き忘れちゃダメでしょ!
モデル/ピエロ 写真提供/すけさん
おもちゃじゃないから ゆず(♀3歳)/べじさん
屋外でブラッシングをしたとき、抜け毛を集めて丸めたものが風にあおられてコロコロ。それを見たゆずは、「待てー!」と追いかけていくとか。
べじさんは楽しそうなゆずを見ながら、心の中で「自分の毛だろ!」と突っ込んでいるそうです。
自分の抜け毛で遊ぶのも好きだけど、コスプレもきらいじゃないの。
モデル/ゆず 写真提供/べじさん
柴犬の抜け毛の使いみち タメゴロウ(♂1歳/タメジロウさん)
タメゴロウの抜け毛をためている、というタメジロウさん。
抜け毛の行先は、釣りが趣味のお友だちのところ。
なんと、抜け毛がフライフィッシングの「毛針」の材料に!
お友だちは、「犬の毛はよく釣れる」と喜んでいるそうです。
そしてもうひとり、別のお友だちは、柴犬の抜け毛をネットに入れて畑につるし、野生動物よけにつかっているとか。
すごいぞ、柴犬……の抜け毛!
抜け毛まで役立つなんて、さすがでしょ。尊敬していいよ。
モデル/タメゴロウ 写真提供/タメジロウさん
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「毛針」ってこんな感じのものらしいです。(写真のものは柴犬の抜け毛製ではありませんが)。
「柴犬の抜け毛対策を聞いてみた!」、いかがでしたか?
3回にわたってお届けした「柴犬の抜け毛対策を聞いてみた!」、いかがでしたか?
記事作成にあたりご協力いただいた皆さま、どうもありがとうございました。
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本ブログで紹介させていただけるワンコのお写真も、365日募集中です。
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次回は「雨の日のお散歩」を予定しています。
前の記事が気になってきたなあ、という方はコチラから!
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